番外編2
(抵当権の設定がされている場合)抵当権及び根抵当権の設定が本物件についている場合には、競売によって本物件を取得した競落人には賃借権を対抗することはできない。競落人より明け渡しを求められた場合には、乙は所有権移転の有った日から6ヶ月以内に明け渡しをしなければならない。また、預け入れた敷金や保証金の返還を競落人に求めることはできず、契約時の甲以外に返還を求めることはできない。 ※通常、契約書には記載しません(重要事項にて説明)が、重要な内容ですので、「番外編」として説明します。
よくわかる解説
これは、あまり知られていない事項ではありますが、民法第395条により規定されているものです。一般的には不当な占有を認めないようにするための処置です。 あまり考えたくはないことですが、ほとんどの物件はその建物を担保に「抵当権」「根抵当権」の設定がされています。要は、銀行などから建物等を人質にしてお金を借りているわけです。 普通であれば、どこの企業も個人でもやっていることなので、特に問題は無いのですが、万が一、借金の支払いができず、競売となってしまった場合、この条文のような手続きになります。 競売で取得した人と、引き続き賃貸借契約を継続してもよいという話で合意すれば、退去する必要はありませんが、再度賃貸借契約を締結し直す必要もあり、賃料が上がったり、再度保証金などを預け入れたりしないといけなくなります。 なお、当初預け入れた敷金や保証金は元の所有者にしか返還請求できませんので、このような事態になった場合はほとんど返ってこないと認識する必要があります。
番外編2 抵当権の設定がされている場合
不明な点があれば、なんなりとご相談下さい。
契約書と思うとかなり細かく、わかりにくい、というイメージがあるかも知れませんが、上記の説明のように噛み砕いてみてみるとそんなに難しいことではありません。
不明なまま、わからないままだといざ入居したあとにトラブルになる可能性もあるので、事前にしっかりと読むようにして下さい。
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